米共和党大会、民主党を上回る視聴率で閉幕


米大統領選挙は、民主党に続いて共和党の全国大会が9月1日から4日間に渡り、ミネソタ州のセントポールで開催された。同大会で共和党大統領候補に正式に指名されたジョン・マケイン上院議員が党内外の意表をついて副大統領候補に起用したアラスカ州の女性知事、サラ・ペイリン氏(44)に話題が集中し、大会後半の中継番組は前代未聞の高視聴率を記録した。

ペイリン氏の指名受託演説は大会3日目、米東部時間夜10時(プライムタイム)に合わせ行われたが、ニールセンの速報によると全米で3,720万人がテレビ画面に釘付けになった。ライバルとなる民主党副大統領候補ジョー・バイデン氏の演説時視聴者数2,400万人を大幅に上回ったばかりか、同党大統領候補に指名されたバラク・オバマ上院議員の指名受託演説の視聴者数3,840万人に迫る勢いをみせた。

そして、大会最終日に行われたマケイン候補の指名受託演説にはオバマ氏のものを上回る3,890万人の視聴者がチャンネルを合わせた。ニールセンによると、党大会の演説の視聴者数としては史上最多記録となった。視聴者数は米3大ネットワーク(ABC、CBS、NBC)をはじめ、CNNやFoxニュース・チャンネル(FNC)など、ニュース専門局を合わせたもの。

ところで、前週開かれた民主党大会最終日は、CNNが800万人超の視聴数(米東部時間午後10時台)を獲得、3大ネットを上回る勢いを示したが、共和党大会は、FNCが920万人を獲得。こちらも3大ネットワークを押さえ、主要テレビ中トップだった。こんな傾向を受けて、米メディア専門家の間では、「政治報道は、もはや地上波ネットワークよりも、ニュース専門局の独壇場になりつつある」との見方が広がっている。