米国の子供は電子機器中毒?


米国の8~18歳の子供がパソコン機能を備えた携帯電話(スマートフォン)、パソコン、テレビなどの電子機器に費やす時間が急増している。米国が抱える様々なヘルスケア問題などの調査にあたっている非営利団体「カイザー・ファミリー財団」がこのほど発表した調査結果によると、09年に同年代の子供がこれらの機器を利用した時間は1日平均7時間30分と、5年前に同団体が行った調査時の4時間30分から大幅に増加したことが判明した。


その上、同層の子供たちは、携帯メールに1日平均1時間半、友人などとの携帯電話通話時間は1日当り30分を費やしていることも分かった。また、音楽を聴 きながらインターネットを利用する、いわゆる“ながら族”も多く、そうした時間を加味すれば電子機器との接触時間は11時間相当にも上るという。米報道機 関は同調査の結果をうけ、「子供たちは睡眠時間以外のほとんどを、こうした機器に使っている」などと一斉に伝えている。


同財団では、5年前の調査時に、「これ以上時間が増えることはない」と予想していただけに、今回の調査結果にショックを隠しきれない様子。「電子機器のと りこになった子供たちの間で、学力低下や日常生活への悪影響が確認された」とし、子供たちの電子機器中毒に警告を発している。


同調査では、同層子供たちのテレビ視聴時間が1日当り25分間減少し、4時間29分となったものの、音楽聴取2時間31分、パソコン利用1時間29分、ビデオゲーム1時間13分などを抑えて相変わらずの人気機器になっていることも明らかになった。


さらに、同層の子供たちの7割以上が、「自分の部屋にテレビがある」と答えたほか、三分の一が「自室からインターネットへアクセスが出きる環境にある」と答えている。