米大統領候補討論会をネット上で


米大統領候補による討論会がインターネット上で開催されることになった。大統領戦史上初めてのこころみだ。政治問題を取り扱う、ウェブサイト「ハフィングトン・ポスト」と有力ウェブマガジン「スレイト」、これにヤフーが加わり主催する。司会者には米公共放送PBSのキャスター、チャーリー・ローズが起用される。討論会は9月に予定されているが、すでに出馬表明している候補たちに招待状が送られた。

従来のテレビ討論会とは違い、候補者が一堂に会する必要がなく、どこからでもウェブ・キャメラを使って参加できるメリットがあるほか、有権者も質問事項をメールで送ることができるという。ハフィングトン・ポストの創設者で今回のネット討論会を提唱したアリアナ・ハフィングトン氏は、「インターネットを舞台にすることによって、普段は政治に興味が無い人や参加したことがない人々を広く取り込むことができる」と説明している。

討論会は民主党候補、共和党候補を対象に、それぞれ90分間、2回にわたって行われる。 一方、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手「MySpace.com」では今年9月から12月にかけて全米各地の大学キャンパスを舞台にウェブキャストを使ったタウンミィーティングを開催する予定。毎回1人の候補者をゲストに招き、シリーズ化したい考え。MySpaceの加入者は同サイトが提供するインスタントメッセージを使って候補者に質問することが出来るという。

米国の選挙運動は選挙資金集めも含め、インターネットの導入が盛んで、民主党のヒラリー・クリントン候補やバラク・オバマ候補などは出馬の第一声はインターネット上で発信した。