米生活者のTV視聴時間が過去最高


米生活者によるテレビ視聴時間が最高記録を樹立した。米調査会社ニールセンがこのほど発表したところによると、2歳以上の米市民が2008年10-12月期にテレビを見た時間は月間平均151時間。前年同期の146時間を上回ったばかりか、これまでの最高記録を樹立した。不況を背景に、外出などを控えた消費者が、テレビ視聴により多くの時間を割くようになった(メディアポスト誌)ことが背景にあるようだ。

また、インターネット上の動画(オンライン・ビデオ)視聴も、同期月間平均2時間53分と前年同期の2時間31分から上昇。携帯電話を使った動画(モバイル・ビデオ)視聴も、3時間37分から3時間42分に増えていることがわかった。ニールセン社の副会長を務めるスーザン・ホワイティング氏は発表文の中で、「米生活者がテレビをはじめとする様々な動画視聴に記録的な時間を割いている。“映像”コンテンツに強い関心があることが明らかになった。米生活者が利便性やアクセス、さらには画質を考え、映像を楽しむ手段を使い分けていることも判明した」と調査結果を分析している。そして、オンライン・ビデオやモバイル・ビデオの人気が急上昇していることを認めつつも、「生活者が映像を楽しむ際に最も利用度の高いのが引き続きテレビであることに変わりない」と結論づけている。

また同調査では、HDD内蔵型の録画器DVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)などを利用し、好きな番組を好きな時間に視聴する「タイムシフト視聴」時間も、月間平均7時間11分(08年10-12月期)と、昨年同期の6時間27分から大幅に増えていることが判明した。そほのか、モバイル・ビデオ視聴時間は男性のほうが女性よりも、テレビとオンライン・ビデオ視聴時間は女性のほうが男性よりも多いことも明らかになった。