米長寿番組が今季限りで終了


米NBCネットワークの大看板番組で、犯罪捜査番組の元祖でもある「Law & Order(ロー&オーダー)」が今シーズン限りで終了することになった。今季第20回目となるシリーズで、現在米プライムタイムで放送されている番組中、最長寿番組となっている。同番組のプロデューサー、ディック・ウルフ氏は、歴代最も長いテレビシリーズとなった西部的ドラマ「ガンスモーク」(CBSが1955-1975年に放送)が保持するシリーズ20回の記録更新を念頭に、来季以降の継続をNBCサイドにアピールしていた。 


しかし、今シーズンの平均視聴者数は約800万人と人気ピーク時に比べ半減。業界誌「アドバタイジング・エイジ」によれば、同番組中に放送されている30秒CMも5万9973㌦(約55万円)と、昨シーズンの14万6679㌦から急落したことなどから、「広告主から見放された」としNBCが終了を決定した。


米メディア企業大手タイムワーナー傘下のケーブル局で、ドラマ番組に力をいれている「TNT」への移籍も取りざたされているが、TNTではすでにNBCの警察ドラマ「サウスランド」の再放送版が放送されていることから、「実現は難しい」という見方が支配的だ。ただ、ウルフ氏の仕事がなくなるわけではない。同番組のスピンオフ番組「Law & Order: S.V.U.(ロー&オーダー:性犯罪特捜班)」や「Law & Order: Criminal Intent(犯罪心理捜査班)」などが健在。そして、新シーズンに向け、新たなスピオンオフ番組「Law & Order: Los Angeles(ロサンゼルス編)」がスタートすることも決まった。

ところで、ロー&オーダーはニューヨークが舞台。同市に対し、直接・間接的に約8000人の雇用を創り出しているとされ、同番組の終了は、ファンはもとより、NY市にとっても大打撃となりそうだ。