CNNラリキンの後継者にPモーガン氏か

米CNNテレビの看板インタビュー番組「ラリー・キング・ライブ」の司会者ラリー・キング氏(76)が今秋かぎりで番組を降板することになったが、その後任にNBCネットワークの素人タレント・コンテスト番組「America’s Got Talent」の審判役(ジャッジ)を務める、ピアース・モーガン氏の名前が浮上している。米複数のメディアが一斉に報じた。モーガン氏(45)(写真)はイギリス人。英テレビ「ITV」で、インタビュー番組のホスト役を務めた実績がある。「米国ではあまり知名度が高くないが、英国では一線級のインタビューアーとして知られている」(ニューヨーク・タイムズ紙)という。


モーガン氏の米テレビ出演に関する独占権はNBCの親会社「NBCユニバーサル」が握っているが、CNNの親会社「タイムワーナー」が事前に了解を取り付けた模様。NBCサイドがタイムワーナー側から提示された、なんらかの交換条件をのんだとの憶測も出ている。


米テレビではFoxネットワークの超人気番組「アメリカン・アイドル」の看板ジャッジ、サイモン・コーウェル氏(英国人)が大成功を収めており、英国人起用に視聴者からの抵抗感は少ないと思われる。CNN側は、モーガン氏が若者に人気のある「America’s Got Talent」に出演していることから、同局の課題の一つである「若者視聴者が見てくれる番組づくり」に寄与してくれるものと期待を寄せている模様だ。


CNN・NBC双方とも一切ノーコメントの構えだが、業界誌「ハリウッド・レポーター」は、モーガン氏とCNNの契約は3年間。年俸は500~600万㌦(約4億5000万円~5億4000万円)に上ると報じている。

ラリー・キング・ショーは、25年間続いていたCNNプライムタイムの大看板番組。政治家や映画俳優など著名人のインタビューで知られ、「ラリー・キングに出演を断る人はいない」といわれたほどの番組だった。しかし、最近は視聴率が同時間帯でニュース専門局中最下位と低迷。時の人は他チャンネルへの出演を優先させるようになっている。