「ニュースはテレビでチェックする」と答えた人が米消費者の圧倒的多数を占めることが明らかになった。米有力調査会社「Gallup(ギャラップ)」がこのほど発表した調査結果によると、「ニュースをどの媒体で得るのか」との問いに全体の55%が「テレビ」と答え、2位の「インターネット」(21%)に大きく水をあけている。新聞(9%)やラジオ(6%)は両媒体に遠く及ばなかった。
テレビとインターネット利用者の内訳を見ると、ネットが若者に、テレビが高齢者に多い傾向があるものの、18-29歳層でも「ニュースはテレビでチェックする」と答えた人が50%に上り、30-49歳層の50%、50-64歳層の58%、65歳以上の68%とそれほど大差がないことが分かった。ギャラップ社は、「すべての層でテレビがニュースを知るための情報源になっている」と分析している。
また、「ニュースはインターネットでチェックする」と答えた人は、18-29歳層で同層の27%が、30-49歳層の28%が、50-64歳層では18%、65歳以上では6%だった。若者の間で人気沸騰中のソーシャル・メディア(フェイスブックやツイッター)を利用してニュースをゲットする人は全体の2%と低迷したが、それでも米有力紙ニューヨーク・タイムズ紙やウォールストリート・ジャーナル紙(それぞれ1%)を上回っている。
また、学歴や就業状況によっても利用状況の違いが浮き彫りになった。
高卒以下の61%が「テレビでチェックする」と答えたのに対し、大卒では47%が、大学院卒では43%だったのに対し、「新聞でチェックする」人は、大学院卒が19%、大卒7%、高卒以下は7%だった。また、現在失業中と答えた人の63%がテレビと答えたのに対し、就労者は49%だった。新聞のほうは各層大差はなかった。
ところで、テレビ利用者の中で最も人気が高かったのがニュース専門局「Foxニュース・チャンネル(FNC)」で全体の8%。CNNの7%をおさえてトップにランクされた。保守的報道で知られるFNCが首位に立ったのは、テレビ利用者の63%が共和党支持者と、民主党支持者54%を上回っていたためと思われる。
一方、ローカル局からと答えた人は4%、ネットワークテレビからと答えた人は2%といずれもFNC/CNNには及ばず、ニュース専門局がよく利用されていることが明らかになった。
ギャラップ社の調査は全国の2048人を対象に2013年6月20日から24日にわたって実施された。