2013年

9月

25日

ニールセンがモバイル視聴率測定へ

米国で視聴率測定を事実上独占しているニールセン社はこのほど、タブレット型情報端末やスマートフォン(高機能携帯電話)などを使ったテレビ番組視聴状況の測定を開始すると発表した。データは来シーズン(201415年シーズン)が始まる149月から加盟社に配信される予定。テレビ事業者や広告業界からは、「ニールセンが画期的な動きに踏み切った」などと一斉に歓迎の声が上がっている。

米国では広告主がターゲットにしている若者視聴者の間で、アップル社のアイパッドに代表されるタブレットやスマホなどいわゆるモバイル・ディバイスを使いテレビ番組をリアルタイムで視聴する消費者が急上昇中。米調査会社「フランク・マギッド・アソシエイツ」の調べでは、かつてモバイル・ディバイスを利用した動画視聴は、素人が撮影した面白画像などに集中していたが、いまではテレビ番組視聴が増えている。同社のデータによれば、タブレットを使ってテレビ番組の全編を視聴する利用者が11年には保有者全体の5%だったものが、いまでは18%にまで急増している。ちなみに、ニールセンによれば米国世帯の25%がタブレットを保有するまでに至っている。


こうした動きに、ネットワークテレビや広告主からニールセン社に対し、モバイル視聴率の測定と分析を求める声が高まっていた。テレビ視聴数が低下傾向にあるネットワークテレビ関係者にとって“隠れた視聴者”の発掘は願ってもないこと。若者に人気があるモバイル視聴が急増していることは把握しているものの、利用者数の実態が不透明なため、どの程度の広告効果があるのかどうか懐疑的だった広告主にとっては貴重なデータが提供されることになりそうだ。

 

ニールセンは、「モバイル視聴測定は、テレビ受像機以外で番組を見ている視聴者の数を明らかにすることになり、ネットワークテレビに“真の視聴率“を提供することになるだろう」とアピールしている。

 

モバイル視聴率測定の対象になるのは、ネットワークテレビがホームページやモバイル・ディバイス用専用アプリケーションを介し、放送時あるいは直後に公開するモバイル版番組。放送時のCMが同じタイミングで挿入されていることが条件。独自のCMを挿入するHulu(フールー)やCMを挿入せず加入者に限定し番組を提供するネットフリックスなどによるインターネット配信番組は測定の対象にならない。

 

<テレビ朝日アメリカ 北清>

American Media