米テレビ界の新シーズン(2013-14年シーズン)が始まって1ヵ月以上が経過したが、プライムタイム(午後8-11時)番組のCM(コマーシャル)料金の全貌が明らかになった。米広告業界誌「アドバタイジング・エイジ」によれば、レギュラー番組の中で一番高いCM料金がついたのが地上波テレビNBCネットワークが毎週日曜日午後8時から全国向けに放送するNFL(米プロフットボール・リーグ)試合中継番組『Sunday Night Football(SNF)』。同番組内で放送される30秒CM料金は昨シーズン比8・9%増となる平均59万3700㌦で取引されている模様だ。
米国では番組をリアルタイムで視聴せずDVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)などを使ったタイムシフト視聴する人口が急増しているが、スポーツ番組は放送時にそのまま見てくれる数少ない番組とあって広告主がスポンサーしたい番組の筆頭に挙げられている。
SNFに次いで高いCM料金がついたのがFoxネットワークのオーディション番組『アメリカン・アイドル』(水曜版)。ミッドシーズンと呼ばれる1月から放送予定で30秒CM料金は平均35万5946㌦の値がついた。同番組は過去数年に渡り、米テレビ界を代表する人気番組として君臨したが、ここ2,3年視聴率低下傾向に歯止めがかからない状況が続いている。しかし、番組ブランド名が視聴者に浸透していることやタイムシフト視聴されにくいリアリティー番組とあって引き続きスポンサーには人気のようだ。
以下、3位にはCBSネットワークのコメディー番組『ビッグバンセオリー/ギークなボクらの恋愛法則(邦題)』の同31万6912㌦、4位にはNBCネットワークのオーディション番組『ボイス』の同29万4038㌦、5位は『アメリカン・アイドル』(木曜版)で28万9942㌦、6位にABCネットワークのコメディー『モダン・ファミリー』28万1951㌦、などと続いている。ビッグバンセオリーは広告主が重要視する18-49歳層の視聴率が上昇中で昨年比15%増のCM料金となった。なお、Foxネットワークが高額CM料金トップ10番組のうち5番組を占めている。
地上波テレビネットワーク番組以外にも、ウォルト・ディズニー傘下のスポーツ専門局が毎週月曜日夜に放送するNFL中継番組『Monday Night Football』が30秒CM平均32万5000㌦-40万㌦で売買されているほか、ケーブル局AMCのホラー番組で話題独占中の『The Walking Dead』は同20万㌦-40万㌦と地上波テレビネットワーク番組顔負けの値段がついている。