米ディズニー、CBS 3Q決算は増収増益

米娯楽・メディア企業大手ウォルト・ディズニーがこのほど発表した201379月期の決算は、テーマパークと映画部門が好調で、純利益は前年同期比12.1%増となる139400万㌦。売上高は同7.3%増となる1156800万㌦となった。同期は同社会計年度の第4四半期にあたるが、市場などからは「絶好調な四半期で締めくくった」などと、高い評価が下っている。

 

決算報告と同時に、世界的なヒット映画「スター・ウォーズ」のシリーズ最新作を1512月に公開することを発表したほか、傘下のマーベル・エンターテイメントが人気動画サイトNetflix(ネットフリックス)向けにオリジナル番組シリーズを制作する大型契約の発表をするなど、活気に溢れた。

テーマパーク部門はフランスを除く世界各地で好調。営業利益は前年同期比15%増となる57100万㌦。売上高は8%増の37億㌦を記録。地上波テレビABCネットワークやスポーツ専門局ESPNなどを含む放送部門の低調ぶりを補った。ちなみに、放送部門の売上高は同1%増49億㌦。営業利益は同8%減となる14億㌦だった。映画部門は、期待された「ローン・レンジャー」が不発に終わったものの、「モンスターズ・ユニバーシティ」などがヒット。売上高は7%増15億㌦。営業利益は35%増となる1800万㌦だった。

一方、米地上波テレビCBSネットワークを主力ビジネスとする米メディア企業CBSコーポレーションの同期決算は、売上高が前年同期比11%増の363000万㌦、純利益は同26%増となる49400万㌦と、第3四半期としては過去最高の記録となった。テレビ番組再送信サービスから得る配信料の値上げとネットフリックスやアマゾンなどネット動画配信サービスへの積極的な番組販売が功を奏した。

放送外収入が四半期ごとに増えているのが特徴で、売上全体に占める広告収入の割合が今季は51%にまで下がった。同社のレスリー・ムンベスCEO(最高経営責任者)は、「放送外収入は今後も拡大していくのは間違いない」との見通しを示している。

CBSネットワークや番組制作会社CBSテレビジョン・スタジオ、映画会社などを含むエンターテイメント部門の売上高は広告収入の増収に加え、番組販売が大きく貢献し、売上高は同12%増188000万㌦と全体の約半分を占めた。これに有料チャンネルShowtimeやスポーツ専門局CBSスポーツ・ネットワークなどを含むケーブル局部門の売上高は同37%増の59600万㌦だった。

 

<テレビ朝日アメリカ 北清>