大物キャスターの舞台がネットに

米テレビ報道界の大物キャスターが、活動拠点をインターネットに移すことになり話題を呼んでいる。米ヤフーの最高経営責任者(CEO)、マリッサ・メイヤー氏は1126日、同社のブログを通じ、現在地上波3大ネットワークの一つABCニュースなどと契約しているケイティー・クーリック氏(56)(写真・左)が来年初頭からヤフー・ニュースの“グローバル・アンカー”に就任することを発表した。ヤフーの再建を託され昨年CEOに就任したメイヤー氏は、特にヤフー・ニュース活性化のため、ニューヨーク・タイムズ紙からテクノロジーや政治担当のコラムニストさらには編集員などを相ついで引き抜いているが、今回は知名度抜群の大物を獲得した。彼女のもつブランド力をヤフー・ニュースを生き返らせる大きな原動力にすることが狙いだ。

メイヤー氏は発表文の中で、「クーリック氏は、豊富な経験や好奇心、そしてカリスマ性を備えておりヤフー・ニュースとヤフー・ネットワークを代表するキャスターに最適の候補だと判断した」と述べている。クーリック氏は、大物とのインタビューなどを担当するほか、新生ヤフー・ニュースの監修にも携わる予定。

 

一方、クーリック氏は、「大物インタビューは、(ヤフー配信後)地上波テレビやケーブル局の番組で使うことも視野に入れている」と述べ、引き続きテレビ報道界にも関わって行きたいとの考えを示している。

クーリック氏は現在、ABC制作の非報道トーク番組『ケイティー』(週日午後放送)の司会者を務めているが、ヤフー合流後も現テレビシーズンが終了する5月末まで登板する予定。来シーズン以降、同番組を続けるかどうかは未定だという。

クーリック氏は、かつて米テレビ界のナンバーワン番組だったNBCネットワーク朝の情報番組「トゥデー」の看板キャスターを長年務めた後、ライバルCBSに引き抜かれ、米テレビ報道番組の最高峰とされる夕方のニュース番組のメイン・キャスターに就任。女性単独でメイン・キャスターになったのは米ネットワークテレビ史上初めてという偉業を成し遂げた。その後、ABCに移籍し、3大ネットワークを総なめにしていることでも知られる。

クーリック氏がヤフーを選んだことについて業界では、「レベルダウンの動きではないか」「インターネットに舞台を移したキャスターで成功した例はほとんどない」などと、いまのところ懐疑的な見方が目立っている。

 

<テレビ朝日アメリカ 北清>