NBCが10年ぶりの視聴率王

米テレビ界の201314年シーズンが523日に終了した。地上波テレビ4大ネットワークのプライムタイム(午後811時)の成績を見ると、広告主が最重要視する1849歳層の視聴率競争で競り勝ったのはNBCネットワーク。10年ぶりの王座奪還となった。シーズン平均視聴率は前シーズン比13%増となる2.7%(シェア8%)。9月から1月まで毎週日曜夜に放送する米プロフットボール・リーグ(NFL)主催の試合中継番組『サンデーナイト・フットボール』が圧倒的な人気で寄与したほか、オーディション番組『ヴォイス』が相変わらず好調だった。今シーズンからデビューした大型サスペンス・ドラマ『The Blacklist(ブラックリスト)』も大当たりとなり、大きく貢献した。

NBCに続いたのがFox。看板番組『アメリカン・アイドル』が不振だったものの、同層視聴率は前シーズン横ばいの2.5%(シェア7%)。前シーズン同層視聴率トップだったCBS17%減少となる2.4%(シェア7%)で3位。ABC6%2.1%(シェア6%)で最下位に終わった。

一方、世帯視聴者数のカテゴリーではCBSが前シーズン比9%減ながらも平均視聴者数1073万人を獲得。同カテゴリーで王座を死守した。NBC33%増となる928万人を獲得。ABC759万人)、Fox735万人)を抑え、2位に食い込んだ。

1849歳層でナンバーワン番組になったのがNBCの『サンデーナイト・フットボール』。平均視聴率7.9%(シェア20%)と2位のコメディー番組『ビッグバンセオリー/ギークなボクらの恋愛法則(邦題)』(視聴率6.2%/シェア20%)を大きく引き離した。3位にはNBCのオーディション番組『ヴォイス:月曜版』(4.6%/13%)が、4位はABCのコメディー『モダン・ファミリー』(4.5%/13%)、5位はABCの医療ドラマ『グレイズ・アナトミー:恋の解剖学(j邦題)』(4.4%/12%)がランクされた。

世帯視聴者数では、『サンデー・ナイト・フットボール』(NBC)が昨シーズンに続き平均視聴者数2153万人を獲得してトップ。これにCBSの『ビッグバン』(1996万人)が2位、同じくCBSの『NCIS~ネイビー犯罪捜査班(邦題)』(1977万人)などが続いた。

ちなみに、米テレビシーズンは、新シーズンが始まる9月までの約3カ月間は、夏季特別期間。学校が長い休みに入ることから、家族旅行に出かける世帯が多くテレビ人口が激減すると言われ再放送番組が編成の柱だった。しかし、近年はテレビ離れを防ごうと、同期間に向けた番組を編成することが主流となっている。

<テレビ朝日アメリカ 北清>