前途多難なネットワークテレビ 

米地上波テレビネットワークにとって2014年は多難な年だった。「Netflix(ネットフリックス)」など映像ストリーミング配信会社が提供する番組オンデマンドサービスやケーブル局の番組人気に押され気味なためだ。

5大ネットワーク中、昨年9月から始まった201415年シーズン半ばで広告主が重視する視聴者層(1849歳)でナンバーワン・ネットワークとなったのがNBCネットワーク。同層のシーズン平均視聴率(ニールセン速報)は2.9%だった。主に、ここ数年米プライムタイム(午後811時)で向かうところ敵なしの強さを見せているNFL(米プロフットボール・リーグ)試合中継番組『サンデーナイト・フットボール』(SNF)の貢献によるものだが、若干人気が下火になっているオーディション番組『ヴォイス』も健闘した。だが、同視聴率が昨年同期比7.5%下がっているのが気になるところだ。

NBCに続いたのが、CBSネットワーク。今季限りの独占放映権を獲得したNFL番組『サースデーナイト・フットボール』が大きく寄与し、同層平均視聴率は2.5%に達した。ただ同社も視聴率が昨年同期比5.7%下がっている。

3位はABCネットワーク。同視聴率2.4%。今シーズンからスタートしたリーガル・サスペンスドラマ『How To Get Away With Murder』がルーキー番組ナンバーワンの活躍を見せ全体に貢献した。ただ、他新番組が不振だったことも影響し、いまのところ視聴率は昨年同期比1%増に留まっている。

最もさえない成績に終わっているのがFoxネットワーク。大型予算を投入したバットマンのスピンオフ番組『ゴッサム』が健闘しているものの、かつての視聴率お化け番組『アメリカン・アイドル』につづく番組に恵まれず、視聴率2.1%4位。昨年から15.1%も減少している。

一方、ネットワークが放送する報道番組を見ると、3大ネットワーク(ABCCBSNBC)の夕方の全国向けニュース番組の勢力図に動きがあった。過去5年間トップの座を守り続けているのがNBC『ナイトリー・ニュース』だが、ABCの『ワールド・ニュース』が8月にNBCを追い越す異変があった。また、11月に行われた中間選挙の開票特番ではCBSが首位の座を奪うなど、3社が拮抗する場面が少なくなかった。

また、CBSニュースがインターネットを使った24時間ニュース専門ストリーミング配信サービス『CBSN』(写真・上)を立ち上げるなど、報道番組がデジタル配信に本格的に取り組み始めた年でもあった。

<テレビ朝日アメリカ 北清>

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