<公判32日目(6/30)>
この日の最初の証人は、父ジョージ・アンソニーと不倫関係にあったと主張する女性、クリスタル・ホロウェイ(別名: リバー・クルーズ)
【事件の概要】
事件の発覚は、2008年7月。フロリダ州オーランドで当時2歳のケーリー・アンソニーちゃんが行方不明になったというケーリーちゃんの祖母からの通報がきっかけだった。祖母によるとケーリーちゃんの姿が見えなくなったのは通報の1ヶ月前の6月。通報から3ヶ月。検察は、ケーリーちゃんの母親ケーシー被告(25)を殺人罪などで起訴した。2ヵ月後の2008年12月、ケーリーちゃんの遺体は、自宅近くの森の中から見つかった。検察側の宣誓供述書作成などに時間がかかり、裁判の開始は事件発覚から2年半が経った今年5月までずれ込んでいた。事件がこれまでに大きく報道されたことから、陪審員は別の郡から選ばれた。
<32日目 6月30日(木)>
この日の最初の証人は、父ジョージ・アンソニーと不倫関係にあったと主張する女性、クリスタル・ホロウェイ(別名: リバー・クルーズ)
<クリスタル・ホロウェイさんの証言>
・ジョージ・アンソニー氏(ケーシー被告の父)と親密(性的)な関係を持った。
・2008年10月、ケーリーちゃん捜索時に出会った。(ホロウェイ氏はボランティアとして手伝っていた)
・アンソニー氏はケーリーちゃんの死について「雪だるま式に制御不能になった事故だった」と語り、目に涙をためていた。私はそれ以上何も聞かなかった。
・2008年12月に、ケーリーちゃんの遺体が発見されたあと、関係は終わった。
・タブロイド紙に、アンソニー氏との不倫の話をして、4,000ドルの報酬を受けた。
・アンソニー氏から携帯のショートメールで「君のことだけを考えている。君が私の人生には必要だ。」とのメッセージをもらった。
(続いて証言したアンソニー氏は、この内容のメールを送ったことを認めたが、「ボランティアとして君が必要」という意味だったと証言)
☆ 証言が終わったあと、裁判官は陪審員に対し「この証言を証拠として扱うことはできない。また死因を特定する材料とも認められない。」とした上で、
「ただし父ジョージ・アンソニー氏の証言に疑問を投げかけるものではある。」と伝えた。
☆ このあと、弁護側の「最後の証人」として、ケーシー被告本人が登場するのでは? とメディアが一斉に色めき立ったが、
結局、彼女が証言台に立つことはなく、12日間にわたって行われた弁護側の証人による証言はすべて終了した。
☆ 明日(33日目)は、検察側による弁論が行われる。34日目となる7月2日(土)には最終弁論が行われ、結審する予定だ。
(おまけ)
この日の閉廷前、傍聴していた28歳の男(レストラン・ウェイター)が検察官に対して「無礼な振る舞い」をした(=中指を立てた)として、裁判官はこの男に罰金400ドルと禁錮6日間を言い渡した。
男は上訴する意向だという。