全米注目の裁判で評決が下されました。
フロリダ州で当時2歳のケーリー・アンソニーちゃんを
殺害した罪に問われたケーシー被告(25)に対し陪審が出した結論は「無罪」でした。
ケーシー・アンソニー被告(25)は3年前に当時2歳の長女ケーリーちゃんを殺害し、
自宅近くの森に捨てた罪などに問われています。
裁判は4日に結審し、12人の陪審員が10時間あまり審議を続け、
現地時間5日午後2時過ぎ、捜査員に誤った情報を伝えた罪では有罪としたものの
殺人罪を含むその他の罪については無罪の評決を言い渡しました。
直前まで緊張した表情だったアンソニー被告は、
評決の瞬間、目に涙を浮かべました。
閉廷後には、裁判中は決して見せなかった笑顔で
弁護人と抱き合って喜びを表していました。
検察側は、シングルマザーだったアンソニー被告が
男性との交際に邪魔になったケーリーちゃんの口と鼻を粘着テープで塞ぎ、
窒息死させたと主張していました。
これに対し、弁護側はケーリーちゃんは誤ってプールに落ちて死亡したと反論していました。
ケーリーちゃんが行方不明になったあと、ケーシー被告が交際相手の男性と飲み歩いていたなどと
報じられたため、裁判は、全米の関心を集めていました。
アメリカでは、無罪判決を受けた被告に対し、
検察側が控訴することは出来ません。「捜査員に誤った情報を伝えた罪」の刑期は1年。
ケーシー被告は同罪4件で有罪になったため最大4年の刑期となります。
しかし、ケーシー被告の勾留はすでに3年近くに及んでいることから
7日に言い渡される予定の判事による量刑判断次第では、今週末にも釈放される可能性もあります。
<NY支局 山野孝之>
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